コラム(記事)

時計修理トラブル事例

1.時計修理を断られた

時計修理店が修理を断る理由は大きく分けると以下の4つになります。

①交換が必要な部品の入手が出来ない
②難易度が高い時計の場合、職人の技術力不足
③修理を前提としていない時計で修理不可能
④コピー品や偽ブランド品、改造品の為

2.時計修理の見積もりが高かった

時計修理の見積はほとんどが職人の作業費(人件費)になり、比較的安価な時計であってもオーバーホール(分解掃除)であれば2万円を超えてしまうケースがほとんどです。その為、購入価格よりも高い修理代の見積もりがでることもありえますのでその点は注意が必要です。

3.修理した時計がすぐ壊れた

修理した時計がすぐ壊れた場合は修理が不完全だった場合(時計修理店に非がある)と、扱い方に問題があった場合(所有者様に非がある)の2つが考えられます。修理が不完全な場合はそのような修理店は今後利用しないことをお勧めしますし、この業界から淘汰されていきますので古くから営業している実績豊富な修理店をお勧めします。扱い方に問題がある場合は、大きく2つの原因が挙げられます。1つ目は水入りです。時計の防水性能は日々落ちていきますので防水時計であってもわずかな水気や湿気で水入りしてしまうことがあります。場合によっては汗っかきな方が腕にはめていたというだけで水入りしてしまうこともありますので注意が必要です。2つ目は衝撃です。落下等はわかりやすいですが時計にとっては壁ドンのような動作も大きな衝撃になりますので電車の中で揺れてドアに手をついたというだけでも故障の原因になることがあります。時計は精密機械ですのでその点も留意していただけますとより長持ちします。

4.保証期間中なのに有償修理になった

保証期間中の通常使用中に発生した不具合は基本的に無料で再修理になりますが、先に挙げました水入りや衝撃による不具合の場合は有償修理になることもありえます。

5.修理期間が長すぎる

単純な修理であっても様々な工程を経て修理し、最終的なランニングテストで数日間を要するためどうしても修理期間は長くなってしまいがちです。

6.頼んでいない箇所まで修理された

時計修理店によっては良かれと思って傷のある個所を修理・交換することもありえます。ですがお客様によってはキズや破損の一つ一つも思い入れのある場合もありますのでそのようなことのないよう事細かに確認した上で作業するように心がけております。

7.時計を傷付けられた

時計を預けたときはついていなかった傷が、修理完了後の時計についていたという事例もたまに聞くことがあります。弊社ではそのようなことの無いよう、お預り時と修理完了時の時計を様々な角度から撮影しておりますのでご安心ください。

8.時計が戻ってこなかった

1度だけ聞いた話ですが時計修理を依頼していたお店に空き巣が入り、時計を盗まれてしまい、預けた時計の代わりに時計の代金相当額を受け取る羽目になった。時計修理店は高級な時計も多数扱っていますのでセキュリティには最も気を付ける必要があります。弊社ではお客様とのやりとりをする受付店と実際の時計修理をする工房を別拠点(非公開)にすることで対策しております。当然ですがセコムの機械警備でビル全体をカバーしておりますので今まで空き巣や強盗などの被害は一度もありません。

9.時間のズレが大きくなった

時計修理をする前はだいたい日差が+10秒ぐらいだったのに修理後はマイナス15秒ぐらいになった。上記のような事象はオーバーホール後のタイミング調整をプラス側にするかマイナス側にするかで防ぐことができます。